書店に出かけた。久しぶりに2時間ぐらいかけ、専門書や気になる本のコーナーをあちこち見て回り、気に入ったものを購入した。そのあと別の本屋の平積みになっている文庫本の中で気になっていた「ビブリア古書堂の事件手帖」を買った。専門書を読んでコチコチになった頭を休めるのにふさわしく、一気に読んでしまった。結果、週末のいい時間つぶしとなった。
物語は一本の糸で結ばれている。まだまだシリーズとして続いていくと思われるのであまり説明する気もない。ただ、一冊の古書と古書が持ち込まれる背景、人の歴史が面白かった。第三話の論理学入門(青木文庫)には、そこで描かれている夫婦の人生に、十数年前に出会った夫婦とピッタリ重なり合った。人物の設定やその背景までもがうり二つのような気がした。一冊の本が縦糸なら、出てくる登場人物たちは横糸として、物語を構成している。別の話でもこの夫婦が描かれている。
夫が中途で視覚障害を持ちゆく者として、読めなくなった本を売りに来るわけだが、種明かしするつもりはないので興味があれば読まれるといい。