ベランダにタオルケットを干し、室内に入った。ベランダの白い床からの反射光のせいだろう。室内に入り際に暗いなぁと感じる。今日の日差しから言うと4~5万Luxはあっただろう。人間の眼は10のマイナス2乗からから10の4乗Luxまでがその守備範囲だ。かって、これをダイナミックレンジと定義したのだけれど、ロービジョンでは、10から10の3乗Luxくらいの範囲が「見やすい」レベルにある。暗すぎても明るすぎても見えにくいのである。日常生活環境を整えるとしたら、適切な人工照明が必要な所以である。
 一般的に夏の日射しが一番強い。従って、普通の人でも太陽の日射しを眩しく感じるわけだ。緑に囲まれた土のある環境では眩しさを感じにくいが、反射光が多い都市部の環境では、眩しく感じるのは不思議でない。アスファルトからの、白線からの、ビルのガラスからの反射光はことのほか眩しさを感じさせる。
 活字を読むためには、100Lux位から2000Lux位あれば十分であるが、ロービジョンの人の中には、1000Lux程度を越えると眩しいという人もいる。
 外の環境は、気候に左右されることが多いので、瞬間瞬間の日射しによって趣が変わる。そのことを、十分承知した上で、適切な対策を練る必要があろう。
 ここ数日、本当に天気が良いので、そんなことを考えていた。