Eye Movement(眼球運動)訓練について。トレーニングは一つの型です。その型を大切にしていただきたいと思います。先ず、みなさんは、普段、椅子に座って、この訓練に取り組まれているのではないでしょうか。その場合、背もたれに身体を委ねるのではなく椅子に軽く座ってください。最初に身体を前に倒して、ゆっくりと戻してください。その時に身体を起こしてくる中で、お尻の落ち着き具合の良いポイントを探してください。
 次に、身体を左右にゆっくりと揺らします。イメージとしては、時計の振り子のようにしてみて下さい。大きく揺らすことはありませんし、せわしく揺らす必要もありません。その際にもお尻の落ち着きの良いポイントを探して下さい。
 そして、背筋をぴーんと伸ばします。頭のてっぺんから糸でぴーんと引っ張られているようなイメージです。その際に、お臍のした10センチくらいのところに軽く力を入れた状態にして下さい。
 最後に息を整えて、身体の余分な力を抜きます。まず、ゆっくりと口から息を吐きます。もうこれ以上息が吐けないようになったところで、肩を上に上げて、ストーンと落とします。このとき、身体には無理な力が入っていない状態になります。
 これで、Eye Movement(眼球運動)訓練の準備が整います。あとは、視標を普段皆さんに提示しているごとく左右にゆっくり動かし、端で10秒止めるという一連の流れでトレーニングを行って下さい。
 左右がなめらかになってきたら、上下の運動も同じように行って下さい。上に上げることよりも、下に下げる方が重要です。人間の目は、上方向よりも、下方向に対して有用です。そのこともイメージしつつ行っていただければと思います。