暑い日が続きます。じっとしているだけで汗だくになるのですが、この季節ならではの楽しみもあります。自宅周辺では「ネジマキ草」が沢山自生しており、そのピンクの愛らしい花を見るのが楽しみで、通勤途上、ほんの数分ですが、目の保養になっています。
 木々の緑も濃さを増していますし、雨上がりの馥郁たる香りもまた、日々の生活の中ですり切れそうな精神に潤いを与えてくれます。
 7月になりますと、17日から札幌でロービジョン学会が行われます。今回の学会は待ち遠しく感じています。旬の魚を腹一杯食べようという魂胆と、一学徒(古い表現です)として学ぼうという謙虚な思いで望もうと考えているからです。
 拡大読書器メーカーのナイツが、親会社の経営上の戦略、つまりは企業の存続という命題から形の上では切り捨てられることとなりました。ナイツの技術自体は別のメーカーへと移転されますが、一時代を担ってこられた人たちの熱い思いに感謝するとともに、諸行無常、諸法無我という仏教的な感慨に耽ったりもしました。
 技術や技法、訓練も同様で、その継続や進化という点では、絶えず変化し続けるのが常だと思います。ロービジョンケアも、少し元気がないように見受けられますが、山があれば谷もあるわけで、少しずつ確実に前進していると感じています。
 頭の中には、次に展開したい課題も沢山持っていますが、今は与えられた環境の中での仕事に専心することを大切にしています。
 同じく、7月には医学部の社会医学系の講座で実習を担うことになっています。今年は新たなテーマで取り組むこととしています。視覚障害に、ロービジョンケアにあくまでもこだわり続けはしますが、新しい展開を取るように話し合っているところです。
 自分自身では、フロントに立っている感覚が今ひとつなかったのですが、立ち位置を考えますと、実際に最前線にいるわけです。そのことを考えると、いましか出来ないことに全力を尽くすことの楽しさを感じています。
 「ロービジョンケアの型を創る」ことを大切に求めていこうと考えています。