窓を開けると数日来の暑さが嘘のように涼しい。曇っているせいもあるが、風が欠航吹いているからか、肌寒い感がある。今日は、普段たまっている仕事を片付けにセンターに出勤した。
 机の整理や、たぶんもう二度と見ない書類をシュレッダーにかけていたら、「転勤するんですか?」と隣の課の職員が声をかけてきた。「そんな分けないだろう」と心の中でつぶやきつつ、「いつでも、直ぐに去っていけるだけきっちりとした仕事してるのかなぁ」と反省する羽目になった。僕自身の感覚で一番強いのは、「まあ、なんとかなる」「そのうち、片付ければいいよ」というものである。
 考えてみると、感覚というと、生理的な感覚もそう、心の傾向もそう。「まあ」という猶予感覚というのは、心の向きそのものである。つまり、こころの動きも感覚としてとらえるとしたら、案外おもしろい研究なんかもできると一人ごちなのだ。