連休後半は、暑い日となった。大堰川の水面に映り込む淡い黄緑や青緑、やや濃い深緑や野々宮から奥嵯峨に向かう竹林の緑が、眼に鮮やかだ。今年の連休は、古都の新緑を久しぶりに愛でることが出来た。
少しばかりの余裕があるのだろう。ロービジョンケアについて考える時間も持てた。
今までは、ロービジョンケアをどれだけ実践するかが関心事であった。寧ろ社会的な責任において、いかにケアを必要とする人たちが求めているものを、過不足なく提供できるかが大切なのではないか。ケアに対する本当の満足とはなんだろうかと。
今しばらく、沈思黙考しつつ、これから10年先の未来に向かって、いまからできることを考え、実践していこうと考えている。
目指すべきは、トータルなロービジョンケアだと考えている。道具やテクニックによる差し迫った問題解決もさることながら、心理的なこと、社会的なことも含めた解決策を、その日常性の中にどれだけ取り込むことが出来るか。しかも、一人一人の真の満足度に対して、どれだけの責任を持ち続けられるのか。それは、個人的な技量に即したものでなく、組織的な、つまり、いつ、どこで、誰が行ってもそれ相応の効用があることに対する責任だ。とは言え、暗中模索のレベル。この10年を、一つの区切りとして真摯に取り組もうと考えている。